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プロカメラマンとは

近年では、ハイスペック・デジタルカメラの普及、画像修正ツールの発達によりアマチュアカメラマンでもプロカメラマンを名乗ることが容易になりました。また、簡易ホームページやブログで容易に集客できるため、週末カメラマンが副業として人気があるようです。それに伴い、カメラマンのマッチングサイトが急激に増えているため、お客さまからすればプロとアマチュアの違いがわからなくなるのは無理もありません。

そもそもプロカメラマンになるための資格や免許はないので、プロとアマの判断基準は写真でしかないのです。

とはいえ、もし、僕がプロとアマチュアの違いを問われたら、答えられることは一つしかありません。それは、経験です。

ここで、僕の経歴を少しお話します。

僕は20年以上、プロカメラマンとして仕事をしています。東京で写真スタジオを経営していた頃は、広告写真やコマーシャル写真をメインに年間3,000人以上のポートレイトを撮影しました。また、化粧品等の商品撮影や、店鋪の料理撮影などジャンルを問わず幅広く撮影していたので口コミが広まりました。当時は、まだデジタル写真が一般化していなかったこともあり、わずか数年で店舗を拡大することに成功しました。

しかし、時代は急速に変わり、スマートフォンが普及するとマーケットの状況は一変しました。広告は紙媒体からWEB媒体に移行してデジタル化が進むと写真(カメラマン)の価値は著しく下がりました。フィルム時代に活躍されていたカメラマンが引退する話はめずらしくありません。僕はタレント事務所や広告代理店をクライアントにしていたので仕事が激減した訳ではありませんが、全てがシステム化されるとカメラマンの技術は安易に淘汰され、将来は写真そのものの価値が下がるとすぐに予想ができました。写真スタジオの運営を改善するどころか、カメラマンとして写真そのものの価値を疑い始めてしまったので、ある時期、僕は悶々とした日々が続きました。

丁度その頃、東日本大地震(2011年)がありました。テレビで被災地の映像を見ていた時、写真を抱えながら避難する人を目にしました。額縁におさめられた家族写真を胸に抱えた被災者の姿は、今でも僕の目に焼き付いています。

僕が同じ立場であったら、写真を持って避難するだろうかと、何度も考えました。

家族の写真は、広告写真のように取り替えができるものではないんです。

大切なものの選択は人それぞれですが、お金で修復できないものもあるはずです。記憶はデジタルデータのように簡単に上書きできないのです。広告写真は使い捨て(古くなれば新しくする)ですが、家族写真は遠い未来まで残す写真なんですよね。

震災後は、一般顧客を十分に集客できなくなっただけでなく、多くのクライアントが東京を離れて行きました。僕はビジネスではなく写真について考え直す時間が必要でした。

そして、2012年に、僕はようやくスタジオを閉める決心ができました。

写真の価値とは

僕が写真を始めた90年代は、現在のように写真が巷にあふれているわけではなく、優れた写真がポスター、看板、書籍になっていたので絵画のように芸術の一つして見ることができました。コマーシャルの世界では、篠山紀信や横須賀功光、伊島薫が活躍していて広告カメラマンがアーティストのように見えました。彼らの写真を見るために美術館に度々足を運んだのを覚えていますが、写真とはプリント(紙)だったのです。

もし、現代のようにすべてをPCやスマートフォンで見ていたら僕はカメラマンになることはなかったと思います。

そもそも、デジタル画像というのは見る側の環境に依存します。プロカメラマンがキャリブレーションを設定しても、結局は相手のデバイス(PC・スマートフォン)に依存するため、不特定多数の人々に写真表現を正確に伝えることは難しいことなのです。モニターに映るのは、写真も絵画もイラストも同じ画像でしかないのです。

かつては、写真の価値を示す基準がプリント(紙)でしたが、今では、写真の基準が非常に曖昧です。その分、プロのハードルは下がりアマチュアカメラマンが増えているんだと思います。

とはいえ、家族写真の出張撮影では、撮影に失敗したからといってレタッチ・画像加工でごまかす事は出来ません。

家族の記憶は、その場所、その空気、その時間を知っているからです。家族の時間を、下手なカメラマンの主観で加工するわけにはいかないのです。花や緑、着物や肌艶を加工で鮮やかにしても、家族の時間は残りません。そんな写真が10年後、20年後まで残るとは思えません。

写真の記憶とは

家族の関係は、血の繋がりよりも一緒に過ごした時間のほうが大切です。

親子でも恋人でも、関係性は『今』そして『未来』という時間軸の上に成り立っていて、感情だけではコントロールすることはできないものです。これは離れて暮らす親子の関係性を否定することではありません。むしろ好きなモノとか好きなコトが人と人との関係性の座標になっていると云いたいのです。

たとえば、出会った場所や生まれた場所。
それから、過ごした家、部屋、家具、食器。
誕生日や結婚記念日などのあらゆる場面(時間)が感情を支えています。

共有した時間が家族の関係をつないでいるのです。

そういう意味では、家族写真はより日常的な背景が望ましいのです。家族のフィールドにプロカメラマンが機材を持ち込むことが可能なので、写真館のように他人の場所ではなく、自分の場所を選んで欲しいと思います。

お宮参りはいつもは遠方で暮らす祖父母様と会う良いキッカケになるかもしれません。また、七五三は子供を思うパパとママの愛情表現の行事ですが、お参りする神社はパパとママに縁があった場所かもしれません。そのような場所で家族写真を撮影することは非常に意味があることだと思います。写真スタジオの壁、椅子、背景紙。七五三やニューボーンフォトのアイテム。どれも借り物でしかなく、本当の結びつきがありません。家族写真はより日常的な背景こそ時間性が残るのです。それが、出張撮影のメリットであり、僕がカメラマンとしてスタジオではなく出張撮影というスタイルを選んだ理由です。

普段目にする何気ない風景でも、いつもと変わりない日曜日でも、子供が泣いても笑っても、家族にとっては特別な時間があるはずです。

他の人にはわからない写真かもしれない。インスタ映えしない写真かもしれない。かっこ悪い写真かもしれない。でも、家族の本当の時間が残ればいいと思うんです。

嘘の写真は他人にはバレないかもしれません。でも結局、自分にバレれてしまうんですよね。

家族写真の出張撮影を始めて、まだ数年しか経っていませんが本当に良かったと思っています。at FOMEの出張撮影をご利用頂いたお客様の感想では、たくさんの嬉しいお言葉を頂き感謝しております。

広告写真を撮っていた頃は、モデルもクライアントもプロとして当たり前の仕事を要求していましたので撮影後に感謝されることなんてありませんでした。コマーシャルの世界では、割のいいギャラをもらうかわりに毒を呑まなきゃならなかったんですね。

今は、感謝される仕事ってイイな!と密かに思っています(笑)

写真の本質

写真はシャッターをきった瞬間から『今』をとおり過ぎて『過去』になる。

それが写真の本質です。

今日は明日の思い出になります。でも、明日は今日の写真が撮れないんです。

そんな『今』という大切な時間をカタチにしませんか。
そんな時間の断片をつなぎ続けて『かぞくの物語』を残しませんか。

記憶を共有すること。

写真とはそんな記憶を導く大切なツールです。

お宮参りやニューボーンフォト、ハーフバースデイや七五三、卒園式・入学式、成人式、結婚式、還暦祝いなど大きな行事だけではなく、僕たちの日常にはステキな記念日がたくさん溢れています。記念日は、みなさまそれぞれの特別な日です。どんな日も家族の素敵な記念日です。

大切な時間をつなげて『かぞくの物語』を作ってほしいと思います。

at FOME代表 高野勝洋

事業案内

名称 at FOME
設立 2014年10月
代表 高野勝洋
URL https://www.atfome.com/
事業 お宮参り・七五三・家族写真の出張撮影(カメラマン)サービス

カメラマン紹介

at FOME 代表

高野勝洋 Katsuhiro Takano

1975年 東京生まれ。

1997年 カメラマンとしてブライダル、学校等の撮影を始める。

2005年 東京・新宿でフォトスタジオを運営。一般人向けの宣材写真を中心に、ファッション、音楽などの雑誌広告からレストラン、旅館、各種企業等のWEB広告まで幅広く活動。雑誌のグラビア撮影も多数。

2011年 ミュージックPVなどの動画制作をスタート。

2013年 写真コンサルティングサービス『 FOTOWORKS 』を展開。カメラマン、デザイナーとして、ブランドイメージを重視したビジュアルコミュニケーションのコンサルティング、クリエイティブサービスを提供。

2014年 家族の絆をテーマにした出張撮影サービス『 at FOME 』を開始。

2016年 遺影写真に特化した出張撮影サービス『 YOIN 』を開始。

2017年 プロカメラマン養成講座を開設。

出張撮影業務のかたわら、個人活動としてアジア8カ国で写真作品を制作中。



主な取引実績
株式会社ワコール。(株)KONAMI。株式会社リクルートメディアコミュンケーションズ。株式会社ドアマウンド。(株)リード社。ジュエリーブランド株式会社アーカー。株式会社ALSOK。その他、タレント事務所多数。

https://fotoworks.tokyo/
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