「褒める」それは花に水をあげるようなもの at 東京・世田谷八幡宮
相撲の名所 世田谷八幡宮
東京都世田谷区の閑静な住宅街にひっそりと佇む世田谷八幡宮。ここは境内に土俵があることで有名ですね。 武家の軍事教練として重要だった「相撲」の名所となって「江戸三大相撲」の開催場所だったそうです。女の子の七五三とは結びつかないんですけど(笑)
早速ですが、今日のお姫さまのナオちゃんで〜す。
「超可愛いっ!」(カメラマン)
しかし、本人の反応はかなり薄い・・
写真が苦手とのことです。
さて、今回ご紹介するのは、7歳女の子が七五三のMさんファミリーです。
子供はパパやママにいつも合図を送っている
実は今回、「娘は写真が苦手で、ちゃんと撮れるか心配」という相談を事前に受けていたんです。
「普段は笑うんですけど、カメラを向けると嫌がって急に笑わなくなって逃げるんです」(ナオちゃんママ)
このような話は近年、急増していてカメラマンも困っています。カメラを向けると言いますけど、実際はスマホですよね。
スマホは既に日常化していて、写真は誰でも簡単に撮れる時代になりましたが、その撮り方には注意した方がいいと思います。
撮ることに夢中になって、しつこくスマホを向けてませんか?
撮ることに夢中になって、子供の合図を見逃してませんか?
誰だって長い時間、スマホの背中を近づけられたらイヤです。なんだかわからないまま、「あーして。こーして」と言われて応じることができるのは、わずか数秒です。にもかかわらず、いつまでもスマホを向けているパパやママをよく見かけます。
パパやママが写真を撮りたい気持ちはよくわかりますし、子供だって最初のうちはスマホに映る自分の姿を見て喜んだ時があったはずです。だからといって、撮ることに夢中になって子供の合図を見逃してはダメなんです。
子供はパパやママにいつも合図を送っています。七五三の場面では「私、綺麗かな?」「可愛いかな?」「帯が苦しい」「草履が痛い」「お腹が空いた」「トイレに行きたい」など、声に出さない合図がたくさんあります。
また、大人にとってはどうでもいいようなことが、子供にとっては重要なこともあるのです。そんな小さな合図を見逃さないことが大切です。
合図はすべてパパとママに向けられています。だって、パパとママが大好きだから。そんな合図を無視されて長い時間、スマホの背中を近づけられたら誰だってイヤな気持ちになります。
カメラマンには合図を送りません。誰も、知らない人に合図を送りません。だから、カメラマンは長い時間撮影できるんです。
家族写真を撮るのはカメラマンに任せて、パパとママには、スマホを閉まってもらい子供の合図に目を向けて欲しいと思います。
子供は、スマホの背中ではなくパパとママの笑顔が見たいんです。
7歳の七五三は着付けに注意
「スマホによる写真嫌い」は、ここ2、3年に増えた問題ですが、7歳の七五三では昔から着付けに問題がありました。
3歳では被布という羽織りが主流になっているので体に負担はなかったと思いますが、7歳の七五三では帯を締めるので体に負担がかかります。
7歳の七五三では着付けから出張撮影することが多く、着付けの時間の子供たちの表情をたくさん見てきました。
着付け師さんによって違いがあるのかもしれませんが、帯締めが平気な子もいれば苦しくて顔をしかめる子もいます。女の子は、男の子と比べ成長が早く、7歳ともなると文句も言わず我慢します。子供の苦しい表情を見て着付け師さんは「頑張って。我慢して」と言います。
カメラマンからすると、頑張って、我慢してまで写真撮影をする意味があるのかなと思ってしまいますが、仕方がありません。7歳の七五三にとって「帯締め」が重要であり、習わしであり、これが七五三なのですから。
とは言っても、やはり子供です。頑張るにしても家族のフォローが必要です。参拝する時間が楽しくなるように、家族で盛り上げていくことが大切です。
せっかくの出張撮影です。神社では、型にハマった写真ばかり撮ろうとはせず、手水舎で手を洗ったり、お賽銭を投げてお参りをしたり、おみくじを引いたりしてください。
色々なアクションが子供にとって新鮮で、帯の苦しさを紛らわすことに繋がります。
お子様が帯の苦しさを忘れるくらい楽しくなるように、たくさん声をかけてあげましょう。
お子様が帯の苦しさを忘れるくらい楽しくなるように、家族みんなで笑顔になりましょう。
七五三は、家族にとっても大切な記念日なんですから。
「褒める」それは花に水をあげるようなもの
子供が写真が嫌いになってしまったのは仕方がありません。でも、別にいいじゃありませんか。たかだか、写真なのですから。
インスタ映えする写真が撮れなくても別にいいじゃありませんか。七五三の時間の中に、子供の笑顔があれば。
七五三の出張撮影では、子供の笑顔を残す為に、たくさん褒めてあげてください。どんな些細なことでもいいんです。褒めてあげてください。
例えるなら、笑顔は花です。「褒める」それは花に水をあげるようなものです。
といっても、「褒める」ってなかなか難しいですよね。特に男性陣は苦手です。恥ずかしいのかもしれませんが、ボソボソっと言うだけでは、何も伝わりません。
というわけで、パパとお兄ちゃんを木陰に呼び出しました。急遽、男性陣だけで作戦会議です。
「今日、ナオちゃんのことを褒めてあげた?」(カメラマン)
「・・」(お兄ちゃん)
「7歳の七五三は花なのっ!」(カメラマン)
「ちょっと何をいってるのかわからない・・」(お兄ちゃん)
「着物が似合ってるね!とか、綺麗だね!とか褒めることはいっぱいあるだろっ」(カメラマン)
「ちょっと何をいってるのかわからない・・」(お兄ちゃん)
「俺なんて毎日、女の子に可愛いね!って言ってるよ」(カメラマン)
「それはカメラマンだからでしょ」(お兄ちゃん)
「・・」(カメラマン)
おーけー。褒める言葉が見つからなかったら、「可愛い」を連呼しよう!レッツ・ゴー!
「ほらっ!お兄ちゃん!」(カメラマン)
「ほらっ!お兄ちゃん!」(ママ)
「ほらっ!お兄ちゃん!」(ナオちゃん)
ほらっ!パパ!褒める言葉が見つからなかったら、ハグしてっ!
女子は花です。
お花にはたっぷり水をあげよう!
この日は、本当に楽しかったです。Mさんファミリーの笑顔に癒されました。ありがとうございました!
ナオちゃん、結婚式も俺が撮ってあげるからね!あっ、先に成人式かっ(笑)
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