雨天は光が柔らかく綺麗な写真が撮れる at 東京・王子神社

「子育大願」の神社
東京の七五三といえば北区の王子神社。
徳川家光の乳母である春日局が、幼少の家光が体が弱いなど色々と悩んでいるときに王子神社で健康と大成を祈願したところ、その願いが叶ったことから「子育大願」の神社として知られています。なので、東京では七五三の出張撮影で人気です。
11月になるとイチョウがとても綺麗なのでカメラマン的にもオススメの神社です。

さて、本日の出張撮影でご紹介するのは、姉妹で七五三のIさんファミリーです。

この日はあいにくの雨模様。でも、そのかわり人が少ない。まるで貸切のよう。超ラッキーです。

お姉ちゃんは落ち着いていますね。大人っぽい。一方、妹ちゃんはヤンチャな感じです。可愛い。

お姫様が二人もいると楽しい七五三になりそうですね。

早速、参道を進むと、脇には手水舎があります。

手水舎で手を洗う姿は子供らしい。二人とも普段とは違う雰囲気を楽しんでいるようです。

ここでカメラマンから姉妹へオーダー。年賀状用にキチっとした写真も撮りたいなー。

でも、二人とも、何だかカタい感じ。あらたまって、一人で撮るのは恥ずかしいよね。

せっかくのロケーション撮影。写真館みたいな撮り方はやめようね。
んじゃ、家族揃って撮ろう!これなら大丈夫なはず。

この日のために、おじいちゃんやおばあちゃんが来てくれて嬉しいね。
OK!次は、参拝しましょう!

ママから小銭を渡されて、ドキドキワクワクな姉妹。お賽銭箱の中を不思議そうに覗き込んでいます。

それから、鈴緒に飛びつきました。鈴を鳴らして、嬉しそうです。

鈴の緒には、「繋ぐ」という意味があり、神様の世界に繋がっていると言われています。鈴は「本坪鈴」といい、魔を祓い清めた状態にする意味があるようですが、さしずめ神様に訪問した時の呼び鈴といったところでしょうか。

神様は、「元気な女の子が二人も来たな!」と、きっと驚いていることでしょうね(笑)

さー、お参りです。
二人は何をお願いしたのかな。


おばあちゃんから、ぽっくりを手渡されたお姉ちゃん。ママも小さい時に履いていたのかな。
ぽっくりは歩くのは大変だけど、可愛い。せっかくだから、履いたところを記念に残しておこうね。

それから、千歳飴。七五三の定番グッズ。パパとママが準備してくれました。

雨天や曇り空のような柔らかく間接的な光がベスト
よし、今度はおじいちゃんやおばちゃんと一緒に撮ろう。

女子が多いと華やかですね。神社に花がたくさん咲いているみたい。

雨の日ですけど、明るいですね。
今回は、あいにくの雨天の出張撮影となりましたが、写真的には全く問題ありません。
むしろ、雨天の方が綺麗な写真が撮れるんです。

プロカメラマンが同行する出張撮影(ロケーション撮影)のデメリットは雨天とよく言われていますが、カメラマン的には雨天の方が光が柔らかく綺麗な写真が撮れるというのが本音です。
例えば、雲ひとつない青空は、海や山のような景色の撮影ではベスト(海は晴天でないと青く見えない。山は晴天でないと峰が見えない)ですが、人物写真には光が強く直線的で不適切なんですね。ポートレイト写真の場合、目や鼻の下に落ちる濃い影は対象の良さを台無しにします。
出張撮影のメリットは四季を背景に家族写真が残せることですが、四季を表す花や緑も同様に強く直線的な光はで不適切なんです。濃い影が対象の良さを台無しにするだけでなく、花や緑を白く飛ばしてしまう可能性があるからです。なので、晴天だと撮影ポイントが限られてくる為(木陰や逆光)、七五三のような家族写真には厳しい条件になります。
七五三の写真は家族写真です。家族の表情が重要な写真は、雨天や曇り空のような柔らかく間接的な光がベストなんです。
※これは自然光で撮影する場合の条件で、晴天の場合、多くのカメラマンはストロボ(人工光)を使います。ストロボを使うと写真のテイストが硬くなるので好まない方が多くいると思いますが、撮影ポイントに拘って子供に負担をかけたくないということを優先します。

お客様にとってはお祝い事なので、撮影当日は晴れて欲しいという気持ちはよくわかります。雨天の場合、着付けや撮影の予約は延期できるのだろうかという不安も理解できます。
とはいえ、小雨程度であれば雨天決行も選択肢の1つとして一度は検討してみてください。
雨空でも気持ちが晴れていれば良い写真が残るんです。天気が悪くても平気。写真は気持ちが一番大事ですね。

七五三は笑顔を撮りたい。家族の時間は、やっぱり笑顔を残したい。将来、この日の写真を見返す子供のために。
笑顔は心を穏やかにしてくれる。人は笑顔に癒されます。カメラマンも笑顔に癒されました。
ありがとうございました。