子供の成長で必要なのはアウトプット at 埼玉・大宮氷川神社

兄弟の七五三

埼玉県の神社といえば大宮氷川神社

七五三の出張撮影で一番多いのが埼玉県さいたま市大宮氷川神社です。千葉や神奈川などの県外の方も多いので、9月〜12月の七五三シーズンは特に混み合います。

一昨年は大きなニュースになった程の混み具合で、その当日は僕も現地で撮影していましたが、本殿前はもちろんのこと楼門内でも撮影は不可能でした。とはいえ、大宮氷川神社は敷地が広く、撮影ポイントはたくさんあります。出張撮影のメリットは四季を背景に家族写真が残せること。そういう意味では、やはりおすすめの神社です。

傘をさして参道を歩く家族

さて、本日ご紹介するのは、東京都江戸川区にお住まいのYさんファミリー。兄弟で七五三です。

10月の七五三ということもあって、Yさんも大宮氷川神社の混雑を懸念していた為、平日の朝早くからの撮影予約に決めたそうです。

「こんにちは。お名前は?」(カメラマン)

「せいた!」(5歳のお兄ちゃん)

「そうた!」(3歳の弟くん)

二人ともはっきりと大きな声で答えてくれました。

僕は撮影に入る前に、必ずこのように子供にも挨拶をします。そして、「なんで今日はそんなカッコイイ格好をしているの?なんの日なの?」など子供との会話から始めて、徐々にカメラを向けるようにしています。

子供とはいえ、初対面なわけですから、挨拶をはじめ、自分の言葉を発信することがとても大切だと考えているからです。3歳の子だってしっかりと「七五三」と言えますし、もし、その時に言えなかったとしても繰り返し言葉をかけてあげることがステップアップとして必要だと思います。

本日はあいにくの雨模様ですが、おかげで神社内は誰もいません。まるで貸切のよう(笑)

出張撮影の場合、天気予報が雨だと延期を考える方は多くいます。とはいえ、遠方から来られる祖父母様のことを考えると悩ましいところです。実はYさんファミリーも撮影前日まで悩んでいたんですが、結局、雨天決行を選びました。

外は雨でも心が晴れていれば家族写真はよく映ります。家族写真で大切なのは心なんですねー!!!

朝早くからの撮影なので当然、ご祈祷は後になります。千歳飴の授与は祈祷後になりますので、Yさんには千歳飴を別に用意して頂きました。

大宮氷川神社は魅力的なポイントがたくさん

大宮氷川神社の池で亀を探す子供達

大宮氷川神社には魅力的な撮影ポイントがたくさんあります。まずは、大きな池。池の水を全部抜くというテレビ放送で話題になりましたね。子供たちは亀を見つけて大喜び。赤い橋から亀を見つけるのは難しいですが、ここからだと見つけやすいんです。

それから、末社の千本鳥居。

大宮氷川神社の敷地内にある稲荷神社を知らない人が案外多いようです。インスタとかで人気の千本鳥居は赤坂日枝神社や根津神社が有名ですが、とても小さい鳥居で人が行き来できないので必ず混雑しますし、七五三の写真を撮るのも難しいんです。また、神社側も写真撮影を規制しています。なので、大宮氷川神社の千本鳥居が一番撮りやすいと思います。

それから、楼門付近には、ふくろ絵馬。

大宮氷川神社のふくろ絵馬は近年、名物になりましたね。よくある木製の絵馬だと名前とか願い事が丸見えですけど、袋に包んであるので秘密です。しかも色とりどりの巾着なので神社内が明るく感じます。「なにあれー?」と子供達には目につくようです。

七五三写真のテーマは混雑回避

写真では分かりづらいかもしれませんが、けっこう雨が強くなりました。しかし、大宮氷川神社は雨避け多く、特にこの楼門の屋根は大きく100点の雨避けです。

早速、七五三のシングルカットを撮ります。好きなポーズでオッケーだよ!と声をかけます。せいちゃんも、そうちゃんもたくさんのポーズを披露してくれました。

こんなに笑顔の子供達。きっとカメラマンの後ろでパパとママが笑わせてくれているんだねー!

えっ?もしもし?

違うんかーいっ!

でも、仲が良いからOKです。サイコー!(笑)

そもそも、親が笑えないのに子供が笑えるわけない。パパやママがいつも子供達に笑顔を注いでいるからこそ、子供達は今日初めて会ったカメラマンにも笑顔を表現できるんです。子供の笑顔はパパとママの笑顔で出来ている。←これ名言です。

では、まずはお参りです。

七五三写真の出張撮影では定番のカットですが、子供達は一体何をお願いしているんでしょうね。

「ガオレンジャーの剣をください」とか「今日の晩ご飯はハンバーグにしてください」とか。カメラマンはそんな想像をするだけで子供達が愛おしくなる。

さて、キチッとした七五三の写真も撮りましょう。運動靴から草履に履き替えます。

子供はじっとしているのが苦手。「真っ直ぐ立って」というと、今度は顔が強張ってくる。また、カメラマンがあれこれ言うと、今度はパパとママが顔が強張ってきます。

「セイちゃん!パパの顔が怖いからアンパンチして!」(カメラマン)

七五三の集合写真は全体の雰囲気が大事。七五三の出張撮影は子供のテンションを下げないことが大事です。

次は、祖父母様と一緒に。とはいえ、雨がまた強くなってきたので回廊の下で。

おじいちゃんもおばあちゃんもこの日を楽しみにしていたんでしょうね。見て、この笑顔。

大宮氷川神社の特徴は大きな楼門と長い回廊です。すぐに雨を回避できる屋根は出張撮影にとって大きなメリットですね。

平日の朝。そして雨。誰もいない大宮氷川神社。まるで貸切のようにたくさん撮影できました!

七五三というイベントは、昔から9月〜12月の土日に集中しますので神社内の混雑は容易に予想ができます。混雑する場所では、子供達を歩かせるにしても慌ただしくなります。また、出張撮影のメリットは四季を感じる背景の家族写真を撮れることですが、神社内が混雑すると背景は人ばかり。四季を感じるどころか、どこの神社で撮影したのかも忘れてしまいそうになる写真になるんです。

七五三の出張撮影では混雑を回避するだけで全く違った風景の写真になりますので、平日に休みが取れる可能性がある方は一度ご検討してみてください。

子供の成長で必要なのはアウトプット

みんなママが好き。すごく普通のことですけど、ママに甘えることと「ぼくはママが大好きだよ」と言えることには大きな違いがあります。

思っていることを口に出して発信するということは、正否にかかわらず子供の成長に必要なアウトプットです。例えば、本の読み聞かせはインプットですが、字を書くことがアウトプットですね。あるいは、歌を歌ったり、運動したりもアウトプットです。知識(インプット)も大切なんですが、それをアウトプットしなければ習得にはならないんですよね。

写真を見ればわかると思いますが、せいちゃんも、そうちゃんもしっかりと自己表現ができる子です。それに対して、Yさんママは決して曖昧な態度をとらず明確に答えるので子供は成長していくんだと思います。

例えば、撮影前に「こんにちは」「お名前は?」とカメラマンが子供に聞くと「○○だよね」と子供の代わりに答えるママが非常に多いです。

「なんで今日はそんなカッコイイ格好をしているの?なんの日なの?」とカメラマンが子供に聞くと「七五三だよね」とママが答えるので、子供はアウトプットする状況を失っているように見えます。また、「まだ3歳だから」と思っているママは、子供に赤ちゃんのように可愛いままでいて欲しいという願望が強いようにも見えます。ご飯だってまだ食べさせてあげているのかもしれません。

僕は10年間保育の現場に携わっておりますが、子供は2歳からスピードを上げて成長します。子供は大人が思っているほど無知ではなく、それぞれ成長しているんです。

パパやママが「うちの子はまだ赤ちゃんだから」とアウトプットを制限すると子供は成長することをやめてしまいます。

七五三写真の出張撮影では、子供のアウトプットを制限するパパやママをよく見かけます。

「袴がずれ落ちるから走らないで!」「着物が汚れるから石を拾わないで!」などなど。

サスペンダーをつけると袴がずれ落ちる心配はいりません。また、多くの七五三着物レンタル屋さんは、食べ物の汚れや雨シミや泥ヨゴレは保証内です。注意しなければならないのは破損と油ヨゴレ(クレヨンやマジックなど)です。保証の内容を確認しておくと気疲れがだいぶ減ると思います。

子供はみんな地面に転がっているものが好きです。石だって葉っぱだって拾います。もし、子供が石を拾い始めたら、僕はそれを撮影します。パパやママは千歳飴を持ってまっすぐ立った写真を欲しいのはわかっていますが、石を一生懸命に拾うのもアウトプットなので肯定して欲しいと思います。

ビシっと決めた着物ポーズだけが七五三の写真ではありません。子供が走りたかったら一緒に走って欲しいし、子供が石を拾いたかったら一緒に拾って欲しいです。

結局、子供たちを成長させているのはパパとママです。

なぜなら、子供はみんなパパとママが大好きだからです。

パパもお前たちが大好きだよ。日常の中では、アウトプットすることでコミニュケーションが成立する場面がとても多いんです。

THE メンズ。個人的にですが、僕はこの写真が大好き。僕も男の子二人を抱え上げたい。パパが超羨ましいです(笑)

子供という小さなカテゴリーではなく、「人」としてフレーミングします

カメラマンは教育者ではないので、子供の成長の度合いは関係ありません。どんな子供でも同じように撮影します。子供という小さなカテゴリーではなく、「人」としてフレーミングします。

どんな家族でも同じ目線で撮影するので、基本のスタイルはオールYESなんです。要するに「七五三の写真はこうあるべき」という型にハマった写真を優先しないので、自由にしてもらっていいんです。

七五三の写真は子供の成長の記録。今日の写真を評価するのは、10年後や20年後になると思いますが、家族として「残しておいて良かった」と思える時間を写真にしたいと思っています。なぜなら、子供には個性があり、家族には物語があるからです。

今回の七五三の撮影を全て僕に任せて頂いて、Yさんパパとママには本当に感謝しています。また、このサイト掲載につきましても快諾頂きましてありがとうございました。また、何かの機会にお会いできたら幸いです。

せいちゃん、そうちゃん、またねー!

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