おじぎカメラ Rolleiflex

ローライをぶらさげて〜街をぶーらぶら〜行き交う人々の視線に
『お!俺、かっこいい?』〜
なんて身の程知らずの愚か者は俺だけじゃないはず。
でも、でも、でもーーーーっ!
格好良かったのはすごく昔の話(笑)
今は『なーに?そのオモチャはーhahaーアンタ、オタクなの? 』ってな具合に小馬鹿にされる可能性が大‥。
あー怖い。
名機Rolleiをホルガとかのオモチャと一緒にすんじゃねーぞ!という僕の音の無い叫びは胃の中で虚しく消えていくのです(涙)
ところで、本当に最近はコイツを見なくなった。
いまでも、このカメラを使ってる写真家だと川内倫子さんぐらいだろうか。
まー、趣味のカメラといわれても仕方が無いよね。
実際、俺もあんまり‥。
いや、ダメダメ。このカメラは、ライカ、ハッセルと並び世界遺産である。えっへん!
二眼レフ。
左右ではなく上下に並ぶ、このふたつの眼は、ファインダーに像を結ぶビューレンズと、フィルムに像を結ぶ撮影レンズだ。
このふたつのレンズを同時に前後させてピントを合わせる。
それから、レンズとレンズの間にシャッター羽根があるレンズシャッターなので、シャッターレリーズ時にミラーが跳ね上がる動作ががない。
要するにスローシャッターが容易にきれるんです!
手持ちでも1/30までイケちゃうわけ!
シャッター音は『チッ』っ感じ。
だから、被写体はシャッター音を聞きとれないと思う(アラーキーは地下鉄でこのカメラでよく隠し撮りしてた!)。
ひとつ難点をいえば、テッサーF3.5のファインダーはマジで暗いこと。
プラナーF2.8(マジで高額)との差に愕然とする‥。
日本ではウケない(カメラ大国のくせに!)けど海外ではまだまだ人気ですね。
このカメラをぶら下げて外国人に写真を撮らせろというと、大抵OK。
むしろ相手は喜んでくれる。
そういう意味ではカメラデザインも、けっこう大事かもしれないね。
何かの本で写真家の東松照明さんがこんなこと言っていた。
『 ふつうのカメラはファインダーを覗くと直視する形になるだろ。二眼だと下を見るから相手は安心する。おじぎ、そうなんだよね。おじぎをして撮らせてもらうのさ』
さすが名カメラマン。
納得!!!
Rolleiflex TessarF3.5 Kodak PORTRA160NC