Camera界のThe世界遺産 Hasselblad 500C/M

カメラマンの道具編 2- Hasselblad 500C/M

カメラのことはカメラ屋さんに聞いてくれ!と声を大にして云いたい今日この頃。

プロカメラマンだからといってもカメラに詳しいわけではなく、ましてやカメラ大国ニッポンには無数のカメラが存在するわけであり、カメラなんて写真を撮るための道具でしかないので、そもそも写真家の表現次第で評価されるものである。要するに、写真家の表現次第では、コンビニでも売っている写ルンですでもOKなわけだ。

昨日、ある取材での出来事。
お相手がナントカちゅーデジタルカメラの話を用意してきたことに対し、我が輩は野武士のごとく『写真のことなら永遠語れますけど、道具の話となるとお互い退屈では御座いませんか?だって、料理人を前にして、包丁の話じゃあ盛り上がんないしょっ!』と口を尖らせる。

こんなセリフを吐いてしまう愚かな俺はまさに時代遅れである。人との繋がりや交流を重きとするこの時代に、こんな不遜な態度ではソッコー嫌われてしまうのはいうまでもない。

相手の目の中には煌々とクエッション・マークが浮かんでいる。

おやおや、俺はただのガンコオヤジじゃねーか、こりゃーマズいって、ダッシュで脳内回転させた挙げ句、

『おすすめとかじゃないですけどー、僕が使っていた古いカメラのお話ならできますけど‥』

と咄嗟に思いついたこんな言葉が舌の上を転がり落ちた瞬間、相手はようやく納得した表情をみせてくれた。

これでいいのかとホッとした俺。

結局、お会いした女性ブロガーとのトークはカメラの話で始まり、カメラの話で終わった。

写真の話より、カメラの話。
あんた、写真にキョーミないでしょっ!

いや、まて、まて、まてー。人の繋がりを大事にしなければなりません。
自分の思想を押しつけてはいけません。カメラマンも成長しなきゃいけません。

というわけで、道具の話をしましょーか。といっても、自分の愛用機のことしか知りませんが(笑)

Hasselblad 500C/M

カメラHasselblad 500C/M

7年程前、僕はスウェーデン産のこいつを頭からぶら下げて街を徘徊していた。

あー懐かしい。

このカメラはポラロイドみたいに画面は四角くて(6x6)CDジャケットで馴染み深いけど、実際に構図をとるのは慣れないと難しい。

フードを覗くと上下はそのままだが左右は反転して見えるので、これも慣れないと難しいかも。ピントはRolleiflexよりは合わせ易いと思うけど。

このカメラの魅力はやっぱりレンズ。ビックなCarl Zeiss Planar 80mm f/2.8が使えること。このレンズが良い。

そして、ボデーが可能な限り小さく造られていてウエストレベルから覗いた時の感触がなんともいえない。巻き上げるときのギアの音も、レンズのシャッター音も快感。まさに、ソーカイカン(笑)

写真は撮るには、気分も大事。デジタルカメラでは味わえない感覚がある。

最近はほとんど使っていないが、愛情は尊敬へと変わり、神棚にのせて毎朝手をあわせてもいいくらい感謝している。

勝手な意見だが、こいつはCamera界のThe世界遺産ではなかろうか(笑)

うん、まちがいないっ!

Hasselblad500C/M Carl Zeiss Planar80mm f/2.8Kodak PORTRA160
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